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往年のスターのコンサートが劇場で楽しめた

最近ではライブビューイングというスタイルが流行っている、何処にいってもライブビューイング、あっちに行ってもライブビューイング、そっちに行ってもライブビューイングと、何の儀式だと思ったほど。黒魔術的な生け贄を捧げて悪魔を呼び出す的なことをしているわけではないのですが、どうもこの単語を毎回耳にする度に気になってしょうがなかった。端的にまとめると、『イベントに行きたくても敗者となってしまった人たちに全国にある劇場で臨場感を楽しめる救済措置』と思っていいでしょう。実際筆者はそう考えている、ただ本当に行きたいと思ったイベントではなければ個人的に足を運ぶことはないため、実のところまだ未体験だったりする。

ただ話に聞けばその場の雰囲気を一緒に共有できるからいい、という意見も散見されているので概ね好調のようだ。別の側面ではイベントに来られなかった人からでも、少しでも興行収入的な意味合いで稼ぎがあれば良い、というのが実情だったりするかもしれません。

そんな裏話的なことは置いておくとして、ライブビューイングでもなければ本当に見に行けないようなイベントもある。プレミアチケット、などと言葉に当てはまらないくらいに入手困難と言われるイベントはこの日本にも存在している。その一つとして挙げられるのが歌手の『中島みゆき』さんのコンサートだ。音楽鑑賞をする、というにはこの方のイベントは表現の枠には当てはまらないかもしれません。例えるなら交響曲、といった方がしっくり来るかもしれません。コンサートでもなく、劇場でもなく、またミュージカルでもない、歌手である中島みゆきが織りなす世界を堪能できるそれを『夜会』と呼ばれ、ファンならば一度は足を運んでおきたいと言われるくらいだ。

行けない人があまりに多いためか、2年前には中島みゆきさんの夜会が劇場で楽しめる『中島みゆき 雛まつり』が公開されて話題をさらったものです。

作品の概要

雛まつりと称されて公開された中島みゆきさんの映画、何も彼女の半生を役者を起用して映画化したものではない。それはそれで誰が中島みゆきさんを演じるのだろうと気になるが、誰得と言われそうなので気にしないでおこう。ライブビューイング、とはいっても正確に言えばリアルタイムで放送されているものではなく、過去に行われたライブ映像の中からセレクトピックアップして特別編集した映像作品というものだ。

中島みゆきさんのことをそれほど関心がない人にすれば、それを見て楽しいのかと思うでしょうが、ファンの真理に当てはめたらこんなすごいことはないと感心するでしょう。なぜなら、四半世紀に渡って開き続けている音楽舞台『夜会』は、ファンでも行くのが難しいと言われるほどに入手困難なイベントだというのも有名だからだ。

それが劇場で生放送でなくも充実した内容になっているので、往年のファンはもちろんのこと、この機会に中島みゆきさんのことを知りたいと考えている人には持って来いの作品になります。

内容は

ファンも楽しみにしていたと言ってもいい雛まつりの内容構成についてですが、ベースとして夜会の中でも代表的と言われる『夜会 VOL.17 2/2』を中心に編集されている。ちなみに、この夜会に関しては映像化されていない、というよりは夜会そのものが映像作品として発表されていないため、どれも貴重であることに変わりないのだが、この回は本当に貴重なんです。そしてこの作品に通じるように、過去のイベントで行われた名曲たちのライブ映像が公開されているのだ。

どのイベントの物が収録されているのかというと、『中島みゆき LIVE 歌旅 劇場版』・『中島みゆき LIVE&PV 歌姫 劇場版』の映像も一緒に披露されています。ちなみにそれぞれのライブ映像で特に好評を博したといえるのが、

中島みゆき LIVE 歌旅 劇場版:御機嫌如何・糸

中島みゆき LIVE&PV 歌姫 劇場版:地上の星・銀の龍の背に乗って

となっている。

解説付き

ただ中島みゆきさんのライブ映像が流れるだけが今作の楽しみ方ではなく、中島みゆきという歌手の魅力が何処にあるのかを紹介している評価の解説も込みで映像化している。デビュー当時から中島みゆきさんを見守り続けている、田家秀樹氏が夜会の魅力とは何かを語っているため解体新書を直に見ていると思ってくれていいでしょう。

映画を見ているはずだけど、何故かドキュメンタリーを眺めているような気分になると感じる人もいるかもしれません、それくらい濃密に描かれた中島みゆきという人の魅力が込められている。そうした解説も相まって、今作はまさに『中島みゆきとは何者なのか』という疑問に答えてくれる作品となっている。そう言われるくらいにミステリアスな雰囲気を持っており、見るに値する作品として評価されているのも頷けるはずだ。

問い合わせ殺到

ライブビューイングとはまた違った劇場スタイルで公開された雛まつり、公開されると同時になんと多くの問い合わせを受けることになり、映画を広く公開しないかといった話まで湧いたという。それだけ人気がある証拠ともいえますが、中島みゆきさんの存在は人気でどうこう語れるものではないだろう。何しろ、現在まで精力的に活躍しながらも愛され続けているのだから。その理由を今作だけで紐解ける、というわけではありませんが知る切っ掛けくらいにはなるでしょう。

ある意味伝説的な作品として

映画として語るのではなく、あくまで中島みゆきという歌手のライブ映像を始めとした彼女の半生を描いたものと言える内容といったほうが良いでしょう。今作は公開された当時にしても、そして現在までを通してみても大きな人気を獲得している。

公開された後でも話題を集めたこともあり、劇場で追加公演をしませんかという声が多かっただろうと予想できる。そういった経緯も含めてみると、中島みゆきという歌手の凄さを改めて思い知らされます。